インフルエンザや風邪、ノロウィルスや麻疹など、1年を通して感染症を引き起こす細菌やウイルス。実は人体や飲食物、オフィスの机やPCなどいたるところに存在しています。
特に最近では猛威を奮いつつある、新型コロナウイルス(COVID-19)についての対応策が気になるところです。
毎日のようにオフィス内で業務がある会社も多い中、どのような対策ができるかご紹介していきます!
※当記事は2020年2月時点での情報です。
1 感染しにくい職場づくり
感染のリスクを下げるにはウイルスを「繁殖させない」「菌の拡散を防ぐ」「濃厚接触を避ける」ことが大切。
まずはそのための対策を紹介していきます。
1-1 消毒の徹底
多くの人が触れる箇所(ドアノブ、電話の受話器、コピー機など)はこまめに消毒をするようにしましょう。
特にパソコンやタブレットが共用のオフィスでは、キーボードや画面の消毒は必須です。
また、デスクや出入口付近など目につきやすいところに、アルコール剤やウエットティッシュを置いて、メンバーに消毒を習慣化させることも効果的でしょう。
オフィスの中でも、接触機会の多いものは様々。
- ドアノブ
- 固定電話
- PCキーボード
- リモコン(エアコン、ディスプレイなど)
- スイッチ(電気、電子機器など)
- コピー機
- 冷蔵庫開閉部分
- 電子レンジ開閉部分
- 水道蛇口
例えば上記のポイントなどが挙げられます。
1-2 こまめな換気と湿度維持
汚れた空気は喉の粘膜を刺激しやすく、抵抗力低下につながります。1時間に1回の頻度を目安に、窓を開けて換気をすることが理想的です。
空気が乾燥している場合も、喉が乾燥することで喉の粘膜の防衛機能が低下しウイルスに感染しやすくなるんだとか。
加湿器を置いて、湿度を常に50~70%に保つのが良いと言われています。
1-3 濃厚接触を避ける働き方を
濃厚接触とは厚生労働省によると、必要な感染予防策なしで手で触れること。
または対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、接触した方などを濃厚接触者としています。
特に注意すべきなのは交通の際の濃厚接触です。
電車やバス、タクシーなど交通手段としては欠かせないですが、感染のリスクの点では極力避けるのがベター。
カフェや飲食店など人が密集して集まる場所なども注意が必要です。
もちろん仕事上、利用が必要になる場合のために最低限、個人でも予防できる方法も次章で紹介していきます。
またこれを機にweb会議や在宅ワークなど一部でも「リモートワーク」ができるようであれば、一度検討するのもいかがでしょうか。
2 各自で行う3つの感染予防
職場環境や、外出の際など感染リスクを抑えることは重要です。
ここでは個人でもできる予防を3つ紹介していきます。
2-1 手洗い・うがいの徹底
基本的な予防方法である手洗い、うがいですが決して侮れません。手洗い、うがいを促す張り紙を貼るなどして、社内での徹底を心がけましょう。
手洗いは石鹸を使用して15秒以上揉み洗いをすることで効果が得られます。手首までしっかり洗うことがポイントです。
またよく使われるヨード系のうがい薬は、喉に棲みついている常在菌まで殺してしまい粘膜の細胞を傷つけることがあるため、かえって感染しやすくなるという説もあるのだとか。
水でこまめにうがいを行うようにしましょう。
2-2 人にうつさないためのマスクの着用
厚生労働省によるとマスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。
咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクをつけましょう。
予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられています。
屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていません。
エチケットとして、咳やくしゃみをするときに手のひらで抑えることが一般的となっていますが、その後ウイルスが付着する可能性があるため危険です。
マスクの着用をしていない場合はティッシュや袖で口と鼻を覆うようにすることを心がけましょう。
2-3 予防接種を受ける
世代によって幼少期に打つ予防接種が違っていたり、効果が切れていたりします。
ワクチンがある感染症であれば早いうちに予防接種を受け、自分自身と家族や職場の人を守るようにしましょう。
毎年恒例のように流行するインフルエンザのワクチンは例年10月頃から接種開始の病院が多いです。時期が近づいてきたら問い合わせしてみましょう。
3 新型コロナウイルスの予防・対策
まだまだ事態が明らかになっていない新型コロナウイルス。
現時点では「飛沫感染」と「接触感染」が感染経路と言われています。
※2020年2月18日時点
飛沫感染の主な感染場所は、劇場や満員電車などの人が多く集まる場所。
感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込むことで感染するそうです。
接触感染の主な感染場所は電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどが挙げられます。
感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付着し、他者がその物を触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触って粘膜から感染するそう。
対策方法は、「手洗い」「普段の健康管理」「適度な湿度を保つ」などを徹底することを厚生労働省が発表しています。
ただ、潜伏期間が1~12日程度と長いので油断は禁物です。必要以上に人混みの多い場所に外出しないなど感染リスクを下げる行動をとりましょう。
また風邪などに似た症状で4日以上続く際は、コロナウイルスが疑われる場合があります。
早めに保健所などに受診をするのが良いでしょう。
4 新型コロナウイルス感染が疑われる場合
新型コロナウィルス感染が疑われる症状は以下の2通り。
- 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合
- 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)
このような場合には、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」に連絡しましょう。
また糖尿病や心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など)の基礎疾患がある方。
透析を受けている方や免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方で、これらの状態が2日程度続く場合は、帰国者・接触者相談センターに相談してください。
まとめ
感染症予防のために、職場内での体調管理の呼びかけ、上記対策の実施の強化に努めましょう。
社内での感染リスクを抑えられるよう、働き方の見直しや予防ルールの徹底を行いましょう。
新型コロナウイルスに対しても急激な感染拡大を防ぐためにも今一度当たり前のウイルス対策を徹底することが大切です。