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オフィスの空きスペース活用方法と注意点

コロナ禍におけるオフィスのあり方、活用方法の見直しが進む中、IT活用などの時代の流れも手伝い、常にオフラインでコミュニケーションを行う必要性の見直しも同時に進んでいます。

そのため保有する不動産や自社ビル、オフィスの一部が使われずに、空き部屋、空きスペースとなるケースは珍しくありません。

「所有」から「共有」への流れは消費意識として定着しつつある現在、「オフィスにおけるスペース」についてもシェアリングが一般化してきていると言えるでしょう。

そこで今回はオフィスの空きスペースの活用事例についてご紹介していきます。

1 空きスペースの活用事例

1-1 シェアオフィス・コワーキングスペース/レンタルオフィス

オフィスの使用していない部屋をコワーキングスペースとして開放している企業もたくさん。

場所によっては既存社員と外部からのコワーキングスペース利用者間でのコミュニケーションが発生し、ビジネスに発展することも。

ここ数年、リモートワークを推奨する企業も増える中で、新たなオフィスの形態として、シェアオフィス・コワーキングスペース(複数の企業や個人がワークスペースをシェアして使うオフィス)が広く普及してきています。

また、時間ではなく、月や年単位でオフィス空間を貸し借りするレンタルオフィスなども。

駅近や、都心に近い場所は高い需要があり、創業期のスタートアップ企業やベンチャー企業などに人気のようです。

ただし、ビルオーナーや貸主の許可が必要になり、許可を取らずに運用するとトラブルの元になります。コワーキング・シェアオフィスとして開放する前に、オーナーに相談してください。

1-2 撮影スタジオ

撮影スタジオは写真や動画などのクリエイティブ作成を行なっている企業の活用が盛ん。

観葉植物の手入れや雑貨、備品の掃除などに手間はかかってしまう可能性はありますが、継続して活用してもらえる可能性のある活用方法です。

1-3 ポップアップストア

ポップアップストアとは空きスペースや店舗の一部を利用して期間限定で出店する形式のショップのことです。

もともとはイギリスなどで人気の店舗形式であり、売り上げはもちろん宣伝効果を狙ったものが多く見受けられます。

InstagramやTwitterなどのSNSが普及していることもあり、ポップアップストアの出店によりSNSで一気に拡散させて認知を高めたり、商品やブランドのイメージを伝える機会として活用されることが多いでしょう。

最近ではポップアップスペースを紹介するサイトも増えており、スペースを貸して収益化したい人と、スペースを借りてプロモーションしたいメーカーやリテーラーのマッチングもしやすくなっています。

1-4 トランクルーム

物置きのシェアサービスも拡大しています。

物置きというとコンテナ型のトランクルームを借りるというイメージですが、オフィスの1室、スペースだったりなどを荷物預かりのスペースとして提供しているケースも増えています。

利用者側としては従来型のトランクルームよりもリーズナブルに借りれるといったメリットが。

スペースを貸し出す側としても、備品などをそろえる必要がなく極めて手軽に余ったスペースの有効活用が可能なのが嬉しいところ。

マッチングのサービスがあるため、スペースを貸す際の告知も簡単に行えます。

2 貸し出しの際のステップ

いざ空きスペースを貸し出そうと思っても、その後の運営や予約管理などを決めずにスタートしてしまうのはちょっと危険。

まずは貸し出しを行うまでの基本的なステップを確認しておきましょう。

2-1 運営管理の担当者を決定する

「貸し出しサービスの掲載業務」「予約の受付業務(主にメッセージの確認と送信)」「当日の利用案内」「当日の利用者の質問の受付・鍵の受け渡し」などがあります。

社外の方に利用いただくため、杜撰な対応や管理をしてしまうと非常に危険です。

誰が何を行うのかを明確に決めておきましょう。

2-2 スペースの「利用ルール」を設定する

担当者が決まった後は、ルールを設計しましょう。利用者に守って欲しいルールを事前に決めておかないと、無秩序な運営になってしまう恐れがあります。

  • 貸し出し時間と曜日
  • 使用可能な備品の選定
  • 出入りが可能なエリア
  • 当日受付のフロー

などは最低限決定しておく必要があるでしょう。

また、当日は利用者に対し、受け入れ・お部屋へのご案内・スペースの利用に関するルールの説明も必要に。

もちろん、人を介さず無人で行うことも可能です。その場合は、事前に設定した利用ルールをまとめて、室内に設置・掲示するなどし、利用者にとって分かりやすい状態を作りましょう。

3 必ずオフィスの「管理規約」「契約」の確認を。居住以外の用途制限の場合も

オフィスに空きスペースがあるからと言っていきなり利用者を探し始めるのは危険。

なぜならばそのオフィスビルにはそのオフィスビルのルールがあるためです。そもそも貸し出し可能なのか、貸し出すとしたらどのような点を考慮すべきなのかを事前に確認しておくことで、不必要なトラブルを防止することが可能です。

3-1 管理会社の許可

賃貸で入居しているオフィスの場合は、オフィスを管理する管理会社に対し、第三者の出入りが前提となる「貸し会議室」としての貸し出し許可を得る必要があることも。

最近では、テレワークによる出社人数の減少に対する理解も広まり、一定の条件で許可される事例が増えています。

3-2 社内に影響はないかどうか

社外に貸し出すことで、優先すべき社員の方の利用に差し障りがあってはいけません。

時間貸しによる社内利用に影響がないか、あらかじめ、社内で確認し、運営方法について検討するようにしましょう。

3-3 管理規約と契約

賃貸物件内の居室や所有のマンションを貸し出す場合、建物の「管理規約」または「契約」に違反していないかの事前確認が必要です。

とくに居住用マンションの場合は、建物の転貸禁止や居住用以外用途が制限されているケースも。事前の管理規約・契約の確認を怠ったばかりに、営業開始後にトラブルとなってしまったスペースもあるようです。

と管理規約または契約により、スペースの貸し出しが許可されていないと、ユーザーを募る各種サービスに登録できない可能性もあります。

十分に内容を検討し、不明点は管理会社や管理組合、賃貸の場合は物件のオーナーに確認しておきましょう。

3-4 同居者や近隣住民などへの事前説明

マンションなどの集合住宅や住宅地などの場合は、レンタルスペースを開始する前に、必ず近隣住民の方の理解を得ることが必要と言えるでしょう。

また、同居の方や共同で保有する方がいる場合も同様です。

とくにパーティー目的で建物を貸し出す場合は、騒音やゴミのトラブルが起きにくいような運営方法をしっかり検討し、近隣にお住まいの方に丁寧な事前説明をしておきましょう。

3-5 時間貸しでは寝具の提供に注意

スペースの時間貸しでは、ベッドやふとん類などの寝具の提供に注意が必要です。

利用者に寝具を提供するには「旅館業」の許可が必要。そのため、レンタルスペースで寝具を提供した場合は、「旅行業法」違反となってしまう場合も考えられます。

スペースの備品・設備として寝具の提供はしないことはもちろんですが、各サービス登録においても、「寝具が写り込んだ写真」や「寝具を利用可能である旨の文言」は掲載できないこともあるため、十分に注意してください。

ホテルや旅館、簡易宿泊施設であれば、すでに旅館業法上の許可を取得しているため、寝具付きのスペースとして時間貸しすることが可能です。

その場合は、スペースの登録時に「旅館業許可証」の提出を求められる可能性があります。

また、民泊施設に関しては、自治体によっては時間貸しができない場合も。スペースの所在する自治体に確認をとることが必要です。

まとめ

今回はオフィスの空きスペースの活用に関してご紹介してきました。

空きスペースをどのように活用するのかはその企業の自由ではありますが、ビルの規約や管理会社との契約形態、従業員などのことも十分考慮してから空きスペース活用を検討するようにしましょう。

トラブルのない空きスペース活用の参考になれば幸いです。

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