コラム

【コラム】今後のオフィス戦略をどうするか? ―新型コロナウイルスで激変するマーケット―第1弾

各国で非常事態宣言が発表される程の脅威を誇ってる新型コロナウイルス。このウイルスの世界的大流行で、世界中が混乱の中にあります。

経済、様々なマーケットが混乱している中、同様にオフィスマーケットも影響を受けつつあります。ではこれからのオフィス賃貸のマーケットや今後のオフィス戦略をどのように考えればいいのでしょうか。

今回は、新型コロナウィルスの影響で変化しつつあるオフィスマーケットについて説明していきます。

1 オフィスのマーケットに与える影響

2020年3月中旬時点では、新型コロナウイルスによるオフィスマーケットへの影響は多くありません。

テナントは半年前以上に移転先を決定することが多く、感染拡大の影響はまだこの領域に及ぶのには時間がかかると言われています。

三幸エステート株式会社の調査によると、2020年2月末時点の東京都心5区(*)の空室率は、0.50%。1%を下回る状態が21カ月続いています。

オフィスビルの空室率は上記のデータのようになっており、加えてオフィスの成約賃料も明らかな低下はみられていません。

 

http://www.sanko-e.co.jp/download_file/view/11485/2666

* 東京都心5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷

2 最近の大型テナントの移転例

最近では大型テナントの移転の発表がありました。ここでは4社の事例を紹介していきます。

2-1 テニス・ゴルフ用品製造販売のブリヂストンスポーツ株式会社

ブリヂストンスポーツは1972年に設立し、東京に拠点を置くテニス・ゴルフ用品製造販売を主な事業にしている企業です。

2020年12月に移転することを予定しており、その場所は同年2月に完成したばかりの地上21階地下1階建ての「KANDA SQUARE(神田スクエア)」。

関連会社と共に14階の1フロア(推定865坪程度)を賃借するそうです。

現在の東京本社を構えている「世界貿易センタービルディング」では、建て替えプロジェクトを中心に複数の再開発計画が進められています。

2-2 製薬企業のアストラゼネカ株式会社

アストラゼネカは2000年に発足した、大阪に本拠地を置く製薬企業です。全国に支店を展開しており、東京に支社を構えています。

本社の移転ではなく、現在丸の内に拠点をおいている東京支社が移転する予定です。

東京支社は「msb Tamachi(ムスブ田町)」の敷地内に2020年7月に完成予定の、「田町ステーションタワーN」内の約1730坪を賃借予定。ビルの規模は地上36階地下2階建てで、高さ180.08mの超高層ビルとなっています。

msb Tamachiは2018年にオープンしたJR山手線・京浜東北線の田町駅に直結した複合施設。これは東京ドーム1.6個分の敷地に「オフィス」「商業」「ホテル」「広場」から構成される駅前大型複合施設です。

2-3 カラオケ「まねきねこ」の株式会社コシダカホールディングス

コシダカホールディングスは1967年に創業し、東京に本社を置く企業です。全国に展開しているカラオケ店「まねきねこ」を運営。

2020年5月に「神谷町MTビル」に移転を予定しています。これは1993年に完成した東京の虎ノ門にある賃貸物件で、1フロア(推定341坪)を賃借するようです。

コシダカホールディングスは現在、前述したブリヂストンスポーツと同じ「世界貿易センタービルディング」に拠点を置いており、移転元に再開発計画が進められています。

2-4 人事労務領域のシステム開発を行う株式会社エムケイシステム

エムケイシステムは1989年にスタート。大阪に拠点を置くコンピューターアプリを開発している企業で、東京にもオフィスを構えています。

東京オフィスが2020年8月に「オークラ プレステージタワー」に移転する予定です。これは東京の虎ノ門に2019年に竣工した、地上41階建ての世界基準の超高層複合型オフィスタワー。

グループ会社である「株式会社ビジネスネットコーポレーション」と共に、推定350坪程度を賃借するようです。

3 オフィスマーケットの今後

空室率などのデータには表れていませんが2月下旬以降、賃借オフィスに対する企業の意識は急速に変化してきました。

これまで同様に、拡張や立地改善などを理由として移転先を探す企業は多いものの、旅行業やイベント業、中国からの輸入に頼る製造業などでは、早々に新型コロナウイルス拡大の逆風を受けています。

このため移転計画を先延ばしにしたり、賃借面積を減少させたりする企業が増え始めました。移転を計画通り進めるものの、必要な増床分の削減を検討し始めた企業もあります。

まとめ

今回は、新型コロナウイルスによるオフィスマーケットの状況について説明してきました。

新型コロナウイルスによる感染拡大の影響は、まだオフィス市況に及ぶのは時間がかかると言われています。

一方で旅行業やイベント業、中国からの輸入に頼る製造業などでは、早々に新型コロナウイルスの影響を受けてしまっています。

IPPOとしては「縮小移転」「時間制オフィス」「オフィスの分散化」「シェアオフィス」など、ベンチャースタートアップがベストな働く場を選択できるように対応が求められていると考えています。

当記事に記載している情報は2020年4月時点での情報です。

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