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日本でも普及に向けて活発化している「MaaS」とは

近年ではMaaS事業の展開をよく目にするようになりました。国内でもトヨタのモビリティ構想が発表され話題となりましたね。

多くの会社が当該事業に参入、サービス展開をする中、「実はMaaSってなんだろう…」という方も少なくないのではないでしょうか?

そこで今回は、バズワードと言っても過言ではないMaaSについての基本的な知識や海外事例、国内のサービスの種類などをご紹介していきます。

1 そもそもMaaSとは

MaaSは「マース」と呼ばれ、「Mobility as a Service(サービスとしてのモビリティ)」の略称。

簡単に言い換えると「移動のサービス化」を意味するワードです。

例として有名なのはフィンランド。フィンランドでは交通渋滞や環境悪化が社会問題として認識されていました。そこでこの問題を解決するために2014年に誕生したのがMaaSの概念なんです。

MaaSにはサービスへの統合の程度に合わせ5つの段階レベルがあり、内容は以下の通りです。

  • レベル0:各移動主体が独立して運営する旧来のアナログ的なシステム
  • レベル1:情報がデジタル化され、複数の移動サービス情報をまとめて提供
  • レベル2:予約・決済がシステム化
  • レベル3:各移動サービスの料金なども体系化して統合
  • レベル4:社会課題と結びつき、交通全般を最適化するシステム

現在の日本国内はレベル1の段階で、時刻表やルートなどの情報のみが統合されている状況。

近い将来、日本でも統合型のプラットフォームのサービスが始まるかもしれませんね。

2 海外でのMaaS事例

海外ではMaaSを用いた事例がいくつか存在します。

ここではフィンランド、ドイツ、台湾の事例を紹介します。

2-1 フィンランドのWhim(ウィム)

フインランドのMaaS Global社はスタートアップ企業の一つです。この企業が手掛けたプラットフォームが「Whim」。

Whimには、地域の公共交通機関であるタクシーや鉄道、カーシェアリング、ライドシェアリング、サイクルシェアといったあらゆる移動サービスが登録されています。

アプリで目的地を設定すると、最適な移動手段や経路を自動で提案してくれるサービスです。

料金体系は月額無料の「Whim To Go(ウィムトゥーゴー)」、月額数千円の「Whim urban(ウィムアーバン)」、月額数万円の「Whim Unlimited(ウィムアンリミテッド)」の3通り。

フィンランドだけに止まらずイギリスやオランダ、シンガポールなどの地元企業と共にサービスの範囲を拡大中。注目のサービスと言えるでしょう。

2-2 ドイツのmoovel(ムーベル)

ドイツでは自動車メーカーのダイムラーが2012年にマルチモーダルプラットフォームの「moovel」へ出資したのを皮切りにサービスを本格化させました。

フィンランドよりも早い2012年にサービスを確立する動きがありましたが、当初は予約・決済機能が備わっていなかったんです。

その後、2015年に各種機能を備え本格的にサービスをスタート。

moovelではダイムラーが子会社化したサービスである、カーシェアリングの「car2go」やタクシー配車の「mytaxi」などがあります。

また鉄道や地下鉄やバス、レンタサイクルなども利用可能です。

2-3 台湾のmen-go(メンゴー)

台湾では目的地を入力すると最適な経路が案内される「men-go」というMaaSサービスのアプリがあります。

サブスクリプションサービスを軸としており、その中でも一番高い月額およそ6000円のプランではMRT(地下鉄)やLRT(ライトレール:次世代型路面電車)、バス、シェアサイクルなどが乗り放題。

ですがタクシーなど回数制限がある乗り物もあります。

また台湾ではMaaSの導入と共にシェアサイクル専用の駐輪場や自転車専用道路が数多く整備されました。

地下鉄の駅にはシェアサイクル駐輪場やバス乗り場などへの案内板の設置など、MaaS利用に最適化された街づくりも進行中です。

3  MaaSを構成するサービスの種類

3-1 公共交通系

公共交通系には鉄道やバス、タクシー、航空、船舶などが挙げられます。

人口が多い都心部では渋滞緩和や効率よくシームレスに乗客を目的地まで届けられるかが重要な要素の一つ。

逆に過疎地では高齢者の方や移動の足を持たない住民などのライフラインとしての役割が大きいことが特徴です。

このように不安視されるような課題を解決するためにはMaaSの確立は必要不可欠と言えるでしょう。

また小田急電鉄が2019年にMaaSアプリ「EMot(エモット)」を発表。

日々の行動の利便性をより高めることで、新しい生活スタイルや観光の
楽しみ方を提案するアプリです。

色々なモビリティサービスをシームレスに繋いで、”誰でもいきたい時にいきたい場所へ”をコンセプトにサービスを提供しています。

EMot[エモット] もっといい「いきかた」
EMotは、電車・バス・タクシー・シェアサイクルなどを組み合わせた複合経路検索や飲食のサブスクリプションであなたのライフスタイルをアップデートしていくアプリです。データ基盤にはMaaS Japanを活用しています。

3-2 シェア・レンタル系

シェア系では、主にカーシェアとライドシェアや相乗りサービス、シェアサイクルなどがあります。

特にカーシェア市場では様々な企業が参入しています。その中でも代表的なのは下記の7社。

  • タイムズ24が運営する国内最大のカーシェアサービス「タイムズカープラス」
  • 「オリックスカーシェア」は自動車リース、レンタカーでおなじみのオリックス自動車株式会社
  • 「トヨタシェア」は2019年内にサービスを本格化させるトヨタ自動車
  • 「カレコ・カーシェアリングクラブ」は三井不動産リアルティ株式会社が運営
  • 「カリテコ」は名鉄協商株式会社が運営
  • 「アースカー」はISホールディングス傘下の株式会社アース・カーが運営
  • 「NISSAN e-シェアモビ」は日産自動車が2018年に運営を開始

3-3 運転、交通関連サービス

関連サービスでは、運転代行サービスなどが挙げられます。

また駐車場予約アプリ「akippa」や駐輪場シェアリングサービス「charippa」などの既存の駐車場や、空きスペースを移動サービスに結び付けるサービスも増加しており注目されています。

3-4 他の業態とのサービス

他の業態とのサービスも今後増加すると言われています。

茨城県のつくば市や筑波大学では民間と連携し、顔認証やアプリを活用するキャンパスMaaSや医療MaaSに取り組んでいます。

そに他にも観光地型の福島県会津若松市など8事業が選定。今後多様化する観光ニーズへの対応や、アプリで決済可能な観光施設のデジタルチケット化の流れも。

また飲食店やホテルなどのクーポンの発行や情報発信など、様々な取り組みが進められる予定です。

4 代表的な配車アプリの紹介

4-1 Uber

Uber(ウーバー)は、2013年よりスタートした配車サービス。

タクシー・ハイヤー会社と提携しており、配車を依頼し車に乗り込んだら、後はゆっくりくつろぎながら目的地まで送迎してくれるんです。

手配可能エリアは全国に徐々に広まりつつあります。

Uber プラットフォームの詳細 | Uber
Uber のプラットフォームとアプリを活用して、収入アップ、料理の配達、通勤、乗車、ビジネスでの移動のシンプル化などを実現する方法をご覧ください。

4-2 DiDi

DiDi(ディディ)は配車プラットフォームとして、タクシーに「乗りたい」と「乗せたい」をアプリでマッチングします。

AI(人工知能)を活用した高度な分析・予測テクノロジーで、今までにない移動体験を提供しているサービス。

DiDiで今までにない移動体験を | DiDiモビリティジャパン株式会社
はじめましてDiDi(ディディ)です。タクシー配車プラットフォームとして、タクシーに「乗りたい」と「乗せたい」をアプリでマッチングするサービスを提供しています。

4-3 Mov

Mov(モブ)とは、DeNAが提供するタクシー配車アプリ。移動を意味する”MOVE”が由来です。

「乗りたい時に確かにつかまる」をコンセプトにサービスを提供しています。

乗りたいときに、確かに、つかまる。|タクシー配車アプリ
MOV《モブ》は、乗りたいあなたと、乗せたいタクシーを、テクノロジーでつなぐ“次世代タクシー配車アプリ”。サービス提供エリア拡大中!アプリDLで500円OFF!

5 MaaSを提供する注目企業

5-1 株式会社SmartDrive

SmartDrive(スマートドライブ)は2013年に設立。

スマートドライブでは4つのプロダクトに分類され内容は以下の通りです。

  • SmartDrive Cars:コネクテッドカーを毎月定額で乗ることのできるサービス
  • SmartDrive Families:高齢な家族の運転を遠隔で見守ることのできるサービス
  • SmartDrive Fleet:企業の車両管理をより効率的に行うことのできるサービス
  • Data Platform:自動車などの移動体から収集・解析したセンサーデータを活用できるプラットフォームサービス

「移動の進化を後押しする」を会社のヴィジョンとして掲げており、IoT時代の新たな自動車サービスを提供し続けています。

COMPANY|SmartDrive inc.(スマートドライブ)

5-2 株式会社MaaS Tech Japan

MaaS Tech Japan(マーステックジャパン)は2018年にスタートしました。

地域や企業の課題を解決する取組みを行っており、MaaSプロジェクトを推進。

また、世界各国のMaaSのキープレイヤーと情報交換を行い、最先端のサービスや技術、ビジネスモデルの分析・体系化も行っています。

株式会社MaaS Tech Japan
MaaSに取り組む企業・自治体の皆さまを⽀援するコンサルティング・ソリューション開発を行っています。

まとめ

いかがでしたか?

今回は注目度が高いMaaSについて紹介してきました。

MaaSが広まることで、より多くのユーザーが悩みを解決でき、自家用車の利用が減ることで温室効果ガスの排出低下にも貢献できるかもしれません。

また近い将来に、国内でも統合型のプラットフォームのサービスが提供されるかもしれません。どのような企業がどんなサービスを展開するのか、今後の動向に注目したいところですね。

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