企業にお祝いの品を贈る場合は、移転祝いや起業祝い・上場祝いなどがあります。
その際に贈るお祝いの品、贈るタイミングや贈るべきもの、メッセージは添えるべきなのかなど悩んだことはありませんか?
また、贈り物を頂いた場合のお返しの際も悩みが多いことも事実。
せっかく贈り物を贈るのであれば喜んでもらいたいものですよね。
そこで今回は企業への移転の際などにお祝いを贈る時、お返し時のマナーやおすすめの贈り物について紹介していきます。
1 企業へのお祝いを贈る際のマナー
1-1 贈り物を贈る時期は?
お祝いを贈る参考時期は以下の通りです。
移転の前日から2週間後 | 移転祝いを贈るベストなタイミング |
2週間後から1ヶ月 | 移転祝いを贈ってもいい時期 |
1ヶ月以降 | 先方がお祝い返しが終わっている可能性があるため避けるべき時期 |
移転の前日から2週間後に贈ることがベストなタイミング。
企業によってはお祝い返しを送っている企業もあるため、早いに越したことはありません。
さらに、実はお祝いを贈ってはいけないケースもあります。
移転の理由が業務縮小だった場合に、お祝いごとではないため贈ることは控えましょう。また、先方がお祝いなどを辞退している場合もあるので確認が必要です。
1-2 どのくらいの金額が相場なの?
移転祝いの相場は相手先との関係性や会社の規模にもよりますが、一般的な相場は以下の通り。
- 重要な取引先のケース:3万円〜5万円程度
- 通常の取引先のケース:1万円〜2万円程度
特に重要な取引先の場合に、5万円以上の贈り物を贈ることもあるかもしれません。
これは相手先に気をつかわせることにもなりますので、お互いの関係に見合った金額のお祝いを贈るようにしましょう。
1-3 定番の胡蝶蘭の種類
胡蝶蘭は企業への定番のお祝いの贈り物の一つ。実は明治時代からおめでたい場所に贈られてきている伝統的なものです。
胡蝶蘭には4つの特徴があり、以下の通り。
- 花粉が飛ばない
- 匂いが少ない
- 花持ちがよい
- 「幸せが飛んでくる」というありがたい花言葉がついている
そんなお祝い事にぴったりな胡蝶蘭、実はランクがあることをご存知でしょうか。
「品質」「本数」「花弁のサイズ」によってランクが異なります。
品質の良さは花もちがよくシミや傷がない、お花の向きや大きさが揃っていることがポイント。
胡蝶蘭は2で割れない奇数本で販売されているのが一般的です。通常は3本立ちですが5本立ち、最高ランクの7本立ちがあります。
移転祝いの場合には5本立ちを送るのがおすすめ。
胡蝶蘭の花弁の大きさのランクは大輪・中輪・小輪 の3種類に分けられており、花弁の数も多ければ多いほどランクが高くなります。
ですが胡蝶蘭にはデメリットも…
後述で触れていきますね。
1-4 贈ってはいけない物は?
一方で、移転祝いの際にタブーとされている物があります。
それは火事や赤字を連想させる物。
例えば赤い花や灰皿やマッチ、ストーブやヒーターなどが挙げられます。意識しないで選んでしまいそうですが、できれば避けた方が無難かもしれませんね。
1-5 贈る時の包み方はあるの?
移転祝いの包み方で困ることは熨斗(のし)、水引(みずひき)、表書きが挙げられます。
ここではそれぞれの注意点を紹介していきます。
1-5-1 熨斗は必要か
移転祝いを贈る時には熨斗は必ず必要です。
胡蝶蘭や観葉植物に立て札をかけて贈る場合には、立て札が熨斗の変わりとなるので必要ありません。
また、のし紙のかけ方には2通りあります。
- 包装紙の外にのし紙をかける「外のし」は、一目で何のお祝いかがわかるようにしたい時や持参するケースに
- 包装紙の内にのし紙をかける「内のし」は、内祝いのケースや控えめに贈りたい場合、宅配便で贈る際に
贈る目的や贈る人の気持ちにそった紙のかけ方が必要です。上記を参考にしてみてくださいね。
1-5-2 水引の種類
移転祝いの水引は、必ず蝶結びを使います。
これは何度あっても良いお祝いごとに使用するという意味合いから、簡単にほどける蝶結びが選ばれました。
1-5-3 祝儀袋の表書き
祝儀袋の表書きは毛筆で書くのが正式とされていますが、筆ペンやフェルトペンでも問題ありません。
表書きは「御祝」もしくは「御移転御祝」と記入しましょう。
「移転御祝」ですと4文字になってしまいNGに。4文字は「死文字」と言われ、お祝いごとには不適切とされているんです。
氏名は社長として贈る場合には「会社名」または「会社名と社長名」。個人として贈る場合には「個人名」です。もし夫婦として贈る場合は、旦那様のフルネームの左横に奥様の名前だけを書きましょう。
1-6 メッセージを添えるべき?
贈り物と一緒にメッセージを添えることをおすすめします。贈り物がないケースでも電報や手紙だけでもかまいません。
先方より移転完了のお知らせが届いたタイミングで早めに新住所に送りましょう。
内容はビジネス文書のような内容で問題ありません。
移転祝いに避けるべきメッセージとしては、前述と重複するようですが「燃える」や「灰」などの「火と煙」関連ワードはNG。
また、「傾く」や「失う」などの「衰退」を連想させるワードは避けましょう。
2 他の企業との差別化できるお祝いの贈り物
お花やお菓子など定番のお祝いの贈り物もいいですが、せっかくならちょっと個性を出して違うセンスのいい贈り物をチョイスしたいところ。
例えばフルーツを贈るケースや、公開されているAmazonウィッシュリストからプレゼントを贈ることも人気。
この章ではオリジナリティ溢れる、他の企業との差別化ができる贈り物をご紹介していきます。
2-1 バルーン出張装飾するOryzae株式会社
Oryzae(オリゼ)は企業の移転・上場・開店祝いの際に、定番の贈り物とは違うバルーンスタンドや装飾を提供しています。
お花のように土や鉢がなく、バルーンは割るだけで処分ができることがメリットの一つ。
普段とは違う印象を与えられ処分にも困らないので、相手先にも喜ばれる贈り物です。
もちろん、企業向けだけではなく結婚式などのお祝い事全般に対応可能です。

2-2 本を材料にしたOruFun
OruFun(オルフォン)は本を材料としたアートやインテリアをデザイン、製造を手掛けています。
企業のロゴなどを本の1冊の全てのページを使用し表現。
その世界観は圧巻で、海外での人気が高く国内でもTVなどで紹介されており注目を集めています。
本好きな先方などには喜ばれそうですね。弊社経由でのご紹介であれば5万円から相談可能です。

2-3 観葉植物であればHitoHana
HitoHana(ヒトハナ)のコンセプトは「あなたにぴったりの植物のある暮らし」。
おしゃれでハイセンスな花束やブーケ、生花や観葉植物などを取り扱う通販サイトです。
ハウス直送の植物やフローリスト一人一人から生まれるお花を、送料無料で翌日配送にお届けが可能。
またギフトのポイントとなるラッピングや立て札、メッセージカードは無料なことも魅力の一つです。

2-4 お花のようなスイーツ「MESSAGE de ROSE」
女性が多い会社におすすめなのが「MESSAGE de ROSE」のチョコレート。
薔薇の形がとても綺麗で、貰ったらしばらく飾りたくなるようなチョコレートです。
実店舗は東京都内に2店舗のみですが、オンラインでも購入できます。
2-5 見た目が華やか!「GRACE MARKET」のリースとお酒のセット
お祝いの品として定番のお酒。お花と組み合わせて豪華にしてみませんか?
「GRACE MARKET」のギフトはお花とお酒のアレンジがとても綺麗で、どれを送ろうか迷うほど。
お酒の種類が多く、企業カラーやプレゼントする人の好きな色などで組み合わせしてみてはいかがでしょうか?
3 お祝いのお返しは必要?
3-1 返すタイミングは?
ケースバイケースですが、移転祝いの場合にはお返しをする必要はありません。
ただ先方との関係などでお返しをする場合は、お祝いが届いた1週間後を目処にできるだけ早く贈りましょう。
万が一、お返しが遅くなりそうであれば取り急ぎ、お礼状だけでも贈ることがポイント。
どんなに遅くても1ヶ月以内には贈ることがマナーです。
3-2 金額の相場は?
お祝いを頂いた場合のお返しの相場は、半返しが基本です。
頂いた品物の価格がわからなければ、ネットなどで調べて大体の価格を把握するのも手です。
3-3 お返しに適した物とNGな贈り物
お返しに適した物は、手軽に贈ることができ相手側に気を使わせない物が人気。
そのためお菓子の詰め合わせが人気です。
逆にいただいたものと同じものや商品券や現金のお返しはタブーです。
3-4 お礼状は添えるべき?
移転祝いをいただいた場合には、お返しの品と共にお礼状を出すのが通例。
お礼状の内容は先方との関係性は問わず、ビジネス文書のような文面で贈るのがいいでしょう。
4 実はお祝いで処分に困ることが多い胡蝶蘭
移転祝いでいただく物の定番ともいえる胡蝶蘭。しかし処分に困ってしまったなんて経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
処分方法には大きく分けて3つの方法があるので、それぞれ紹介していきます。
4-1 分別してゴミとして処分
胡蝶蘭の鉢には様々な資材が使用されています。分けるのは以下の3つ。
- 【胡蝶蘭全体】枯れていれば燃えるゴミとしてだせるところがほとんど。株の大きな胡蝶蘭であれば葉や茎を細かく切り取り捨てることがマナー
- 【植え込み材】水ゴケやバークは燃えるゴミに分類されます。また茎を支える支柱には針金やプラスチックが使用されていることが多いため、素材にあわせて分別しましょう
- 【鉢】贈答用であれば、素焼きの鉢とプラスチック製の鉢がほとんど。素材に合わせて分別します
いただいた数が少ないのであれば、分別しゴミとして処分する方法がおすすめです。
4-2 回収業者へ依頼
企業の場合、お祝いにいただく胡蝶蘭の数も多くなり分別する時間がないなんてことも。
そんな時には回収業者へ依頼する方法もあります。
回収業者には引き取り専門でやっているところはもちろん、胡蝶蘭を販売している業者が行っていることなど様々。
4-3 買取してもらえるケースも
胡蝶蘭が枯れていない場合であれば、買取してもらえるなんてことも。多くの移転祝いをいただき、置き場所に困ることがあればおすすめです。
胡蝶蘭の状態や大きさ、種類などによって金額は変動しますが、満開になる前であれば買取してもらえるかもしれません。
ただ、せっかくいただいた物なのでいきなり売ってしまうことは考えずに、あくまで選択肢の一つとして考えるのがおすすめ。
まとめ
今回は移転祝いを贈る際の注意点と、お返しの注意点からお祝いの定番の一つである胡蝶蘭の処分方法についても紹介しました。
気をつけるべきマナーも様々で、企業同士のやりとりだからこそ理解しておくことが大切。
また、お祝いの定番ともいえる胡蝶蘭の処分方法についても、ルールを守って処分することが重要です。
その他に観葉植物を頂いた場合の処分方法はこちらもあわせてご覧ください。
